mizuchi_sanの日記

海外のドラマ、映画、俳優とかただメモしてるだけ。

LAW&ORDER15-9 ダイヤモンド・ラプソディー

街中で銃撃が発生し、ローマン・リバコフという男性が死亡した。他に負傷した者もいる。グリーン刑事とフォンタナ刑事、ヴァン・ビューレン警部補は、事件現場にいた目撃者から話を聞くことに。

 

 

↓ 結末まで続きます。

 

 

目撃者たちの証言は曖昧で、一致している内容は銃撃は4発だったということだけだった。その他の目撃証言では、犯人は身長が高くラテン系のハイチ人であったり、青のSUVで逃走していったとのことだった。もう1人の被害者エーネスト・ボルゲスが一命を取り留めたというので、話を聞きに行く刑事たちだったが、何も覚えていないという。

 

死亡したリバコフは、ダイヤの商人とのことだった。刑事たちは、リバコフ宝石店へ向かった。死亡日のリバコフの予定は、ドナー夫妻との食事であった。彼らの店でいつも木曜日にランチをしていた。ドナ―夫妻に会いに行くが、彼らのもとへ置いていったのはダイヤではなくペリドット。ダイヤの行方は依然として行方知れずであった。食事中、詰め物が取れたので歯医者へ行くと言っていたという。

刑事たちは、妻のジーナ・リバコフに話を聞きに行く。歯の詰め物の件については知らなかった。ジーナは夫の事件時の予定は聞かされていなかった。

 

ボルゲスとリバコフから取り出された銃弾は別々のものだった。目撃者の1人が言っていた通り、犯人は2人いることになる。検視の結果、リバコフの歯の詰め物には何も問題は無く、彼はドナ―夫妻に嘘をついていた。リバコフは、クイーンズのブハラ系ユダヤ人コミュニティの大物だったそうだ。

ヴァン・ビューレン警部補の知り合いの刑事に、コミュニティについて尋ねに行く刑事たち。彼らのコミュニティは伝統を重んじている。リバコフのことはごろつきでロクでもない奴だと専らの評判であった。刑事の予想では、ロシアンマフィアかどこかと揉めたのではないかとのことだった。

 

リバコフの弁護士、アイザックソンのオフィスへ赴く刑事たち。リバコフと弁護士は、13時にブルックリンの連邦検事補マイク・ワーナーと会う予定であった。彼の所属は犯罪課である。

ワーナー検事補に話を聞きに行く。リバコフは、ダイヤの密売組織を検挙する為に情報提供をしていた。ターゲットは、マフィアのセルゲイ・アンドロポフとその仲間。リバコフは、いわゆる血のダイヤモンドを加工し、シリアルナンバーの捏造もしていた。リバコフの所業に関して、何者かから匿名の電話があったそうだ。

 

ロシアンマフィアが経営しているストリップクラブにて、リバコフはよく、ユダヤ人の友人と来ていた常連客であったという話を聞く。

銃撃事件で負傷したボルゲスだが、なんと第2の狙撃犯であることが判明した。本名はステファノ・グラナドス。3ヵ国で手配されている指名手配犯だった。彼が皿洗いをしていたシャネエフ社交クラブへ赴く刑事たち。店のオーナーは、アンドロポフから頼まれて、グラナドスを逃亡の隠れ蓑として雇っていた。彼が失踪後に向かった先、レッドフック病院の名を聞き出す。

医師は、2万ドルを現金でもらい治療を施したと白状した。今日ボゴタに発つという話も聞き出すことができた。

プライベート機のフライト予定を調べたところ、グラナドスを逮捕することができた。

 

グラナドスは、ロシアンマフィアを恐れて司法取引を拒んだ。銃撃は流れ弾が当たっただけ、ダイヤのことも知らないという。

アンドロポフ起訴の為にも、マッコイ検事たちとワーナー検事補は、合同捜査の体で協力することに。まずは、リバコフの動向を密告した者を探さなければならない。銃撃時の目撃証言によれば、誰も彼の遺体には近づいておらず、ダイヤの行方が不明である。サウザリン検事補は、リバコフ家の通話記録に、マーク・エドルバーグという名の弁護士からのものを発見した。

サウザリン検事補は、エドルバーグ弁護士に会いに行く。ジーナ・リバコフが、夫と離婚したがっていた事実を掴む。ジーナは、夫の女癖のことや、ロシアンマフィアとのビジネスについて知っていて、嫌気がさしていた。違法ダイヤの件を知り、子供たちの為を思って離婚を申し出ていた。

 

連邦検察局へ密告したのは、おそらくジーナである。ワーナー検事補への密告現場は、ジーナが通っていた、ユダヤ人女性が入浴する施設ミクバからかけられていた。弁護士費用の工面についてだが、ジーナは店の金庫の暗証番号を知っていた。おそらくそこから盗んだダイヤで金を工面したのだろう。

イカーズ刑務所にて、グラナドスと面会するマッコイ検事たち。彼の家族は国を出て安全を確保しているそうだ。証言と引き換えに、司法取引を申し出る。リバコフ殺害の雇い主は、クレメンテというもう1人の銃撃犯。20年から終身刑で、クレメンテを差し出すことに決めたグラナドス

今度はクレメンテに司法取引を持ち掛ける。20年から終身刑で、雇い主の名を白状させる。アンドロポフから命令され、後始末としてリバコフを撃ったグラナドスを撃った。

アンドロポフに、リバコフ殺害の理由を聞くマッコイ検事たち。なんと、夫人のジーナから、リバコフが検察に協力していることを密告されたのだという。そして、リバコフ殺害の費用を出したのは、ジーナだという。5万ドルを受けたそうだ。

 

サウザリン検事補が確認を取ったところ、ジーナのミクバから、アンドロポフの社交クラブへ4回も電話がかかっていた。そして、実に10万ドルもの金が引き出されていた。

ジーナは、アンドロポフとの面識も無く、マフィアに金を渡したことも無く、夫殺害を頼んだことも無いと否定した。

ジーナたちのコミュニティでは、「ゲット」をせねば離婚することができなかった。宗教上の離縁として、正統派ユダヤ教では、婚姻の解消を認めることが出来るのは、ラビの裁きの家だけであった。現在は手続き中であり結果待ちの状況なので、夫を殺害する必要は無いと主張。

裁きの家の者に話を聞きに行くマッコイ検事。ゲットに際し、夫の同意が無ければ、離縁をすることはできないのだそう。裁きの家の者たちはリバコフを説得したが、当のリバコフは、ジーナとの離縁を拒否していたそう。ゲットができないと、法律上は離婚が成立しても、コミュニティ内においては離縁できないまま。そして、子供の親権を得ることも不可能なのだそうだ。

 

アンドロポフが証言台に立つ。リバコフに女を宛がい、ダイヤのカットや研磨、書類の偽造、ナンバーの捏造をさせていた。報酬として約20万ドルを与えていた。仕事仲間のルドビクが電話を受け、リバコフが検察に協力していることを知った。ジーナ―がルドビクに、リバコフの銃撃当日の予定を密告したので、2人の殺し屋を差し向けた。

 

ジーナが証言台に立つ。弁護人の質問に、子供たちの安全の為にも夫を止めたかったと語る。連邦検事補に連絡してからも、リバコフが変わることはなかった。浮気・夜遊び・マフィアとの関係は以前と変わらずだった。ゲットをいくら頼んでも、リバコフは拒否するだけだった。その後、店の金庫からダイヤを盗み出し売った。裁きの家のラビたちに献金し、リバコフを説得するように頼んだ。アンドロポフへ金を渡したことは無いと断言した。夫の殺害も依頼していないと。

ラビは金を受け取り、リバコフを説得したが、それを気にもとめなかった。ジーナは、夫を殺していないと改めて強く断言した。

 

悪徳宝石商が死に、マフィアのアンドロポフと実行犯2名の実刑。ブランチ地方検事は、ジーナに対しては寛大な処置を見せろと、マッコイ検事に命じる。検察側は、ジーナに対して全ての起訴を取り下げた。

 

                                                        出演俳優(抜粋)

ジーナ・リバコフ:メルセデス・ルール

被害者の妻。夫と法的・宗教的離縁を考えている。

「LAW&ORDER」には、別役で2エピソード出演している。「LAW&ORDER:SVU」にも1エピソードに出演している。映画「摩天楼はバラ色に」や「ビッグ」にも出演。

     

 

メモ

宗教的離縁が成立しないと、そのコミュニティからも子供たちからも拒絶されるという、日本人的にはピンとこない慣習が原因の事件。そのコミュニティ内でも評判が悪いらしかったリバコフなので、若干ジーナにも同情。

LAW&ORDER15-8 ギャングの愛

車から左の脇腹を撃たれた男性が放り捨てられる事件が発生。男性の意識ははっきりしている。撃った相手のことは話したくない様子。黒のリンカーンであることは判明しているが、ナンバーは不明。被害者は、地下鉄の自警団「正義の使者」のメンバーDJクリストフであった。

 

 

↓ 結末まで続きます。

 

 

クリストフは明日にも退院、殺人事件ではないが話を聞くように命じるヴァン・ビューレン警部補。彼は過去に、注目を浴びる為に自分を襲わせていたことがあった。自分を殴らせていたのだ。今回の銃撃が本当に殺人未遂なのか、それともまた狂言であったのであれば、やめさせるようにとのこと。

ハドソン病院に入院中のクリストフに会いに行く、グリーン刑事とフォンタナ刑事。彼は談話室でさっそく記者会見をしていた。リポーターから、犯人について心当たりはと聞かれ、ギャングのボスであるマイケル・ルフィーノの名を挙げた。刑事たちは記者会見を強制終了させた。

事件の際の詳しい話を聞く刑事たち。番組終わり、迎えの車に乗って帰宅中、助手席の男がいきなり振り返ってきて銃を突き付けてきた。助手席の男は見習いだということだった。銃撃犯の特徴は、白人で体格の良いチンピラ風。運転手は、右耳の後ろにナイフで切ったような傷跡があった。

狙われた理由については、自身の番組でルフィーノが大物の薬の密売人であることを暴露していたからだと考えている。番組本番中、息子を差し向け、口に気を付けた方がいいと脅しを受けたこともあった。

 

迎えのリムジンの会社を訪ねる刑事たち。いつもラジオ局から電話が来たら迎えに行く手筈になっており、銃撃の日は15時15分に電話の記録があった。しかし、15時20分にキャンセルの電話があったので、迎えに行かなかったという。

WNYJ局へスタッフに話を聞きに行く。電話の手配をした男性の話では、銃撃の日はゲストのジャレット・ホワイトストーンと共に、マイケル・ルフィーノのことをこき下ろしていたのだという。

 

ヴァン・ビューレン警部補の指示で、昔クリストフと組んでいた仲間に話を聞きに行く刑事たち。強盗事件について、やらせであると認めた。「正義の使者」の知名度をあげる為にでっち上げたのだと。

退院したクリストフに確認しに行くが、強盗事件も銃撃も事実だと強く断言。妻のリズも彼を信じている様子。

刑事たちは事件当日、クリストフが車に乗る直前まで一緒にいた、ジャレット・ホワイトストーンに話を聞きに行く。クリストフを迎えに来た男2人は、ガタイが良かったと。番組でルフィーノをやり玉にあげていた話も聞いた。

ルフィーノに会いに行く刑事たち。クリストフのことはどうでもいいと思っており、事件への関与は否定した。しかし、息子は父親のことをネタにされたことに腹を立て、勝手に収録中のクリストフを脅しに行ったとのことだった。クリストフ銃撃事件は、ルフィーノのような男が起こす事件にしては、やり方が生温く、詰めも甘い。

 

ギャングの店でギャング相手の銃撃が発生。被害者のフランク・トゥルナーは、ルフィーノ一味。耳の後ろに切り傷の跡があり、それは、クリストフ銃撃時の運転手の特徴と一致していた。白人男性2人が入店後、突然フランクの頭部に発砲したとのこと。

そして立て続けにもう1件、類似した事件が発生。大学付近で2人の白人男性が被害者であるアンジェロ・シモネッティという男性を2発撃って車で逃亡。アンジェロはギャングではないが、ルフィーノの友人だったそう。しかし、被害者の男性は全くギャングには見えない風貌だった。

 

ヴァン・ビューレン警部補によると、クリストフの迎えの車をキャンセルした電話は、ルフィーノの社交クラブ付近からかかってきていた。クリストフが撃たれる直前、ティナ・リースという女性から電話がかかってきていた。刑事たちは彼女の画廊で話を聞く。クリストフはティナと不倫しており、しかもルフィーノの愛人でもあった。

クリストフにフランクの写真を見せると、運転手だと確認した。もう1人の男性の写真も見せるが、見知らぬ男性で、クリストフを銃撃した男ではなかった。アンジェロの母親に話を聞きに行くと、なんとルフィーノと関りがあったのはアンジェロのはとこで、彼の名前もアンジェロ・シモネッティだった。殺されたアンジェロは、名前違いで殺されてしまったのだった。

 

アンジェロの部屋には、叔父のカルロ・トレスカという映画プロデューサーの写真が飾ってあった。彼はルフィーノ一味の幹部であり、ホワイトストーンの映画を撮影していたのがギャングであることが判明した。クリストフが局を出た後、付近の公衆電話へホワイトストーンが電話をかけ、その公衆電話からリムジンキャンセルの電話がかけられていた。

ホワイトストーンに事情を聞きに行く。映画が不発に終わり負債を抱えていたところ、ルフィーノが出資をしてくれた。借金をなんとかする代わりに、クリストフに近付き、出入りの様子を調べるよう指示されていた。事件の日は公衆電話で待機していたフランクに電話をかけた。クリストフが襲われた理由については、彼がルフィーノの愛人と寝ていたからだと知っていた。

刑事たちはルフィーノをクリストフの殺人未遂容疑と、フランクとアンジェロの殺害容疑で逮捕した。

 

サウザリン検事補がホワイトストーンに話を聞きに出向いたところ、彼は既に撮影の為にモンゴルへ立っていた。立て続けにブランチ地方検事に電話が入り、ルフィーノの愛人であるティナの訃報が知らされた。画廊で頭にビニール袋をかぶり、大量の薬と酒を飲んでいた。遺書はプリンターに。鍵も持っていたので、一見すると自殺のように見える。死亡時刻は前夜21時頃。

ティナの件でルフィーノに話を聞く刑事たち。ティナの殺害を否定し、また、彼女自身が自殺することも否定した。

 

ロジャース医師とサウザリン検事補と共に、ティナの検視報告を聞く刑事たち。大量の精神安定剤とアルコールを摂取していた。死因は窒息。しかし頭部の損傷に関しては、誰かが机に力強く叩きつけたような痕跡が発見された。

銃撃実行犯のシモネッティを探す為、マッコイ検事は刑事たちを、シモネッティの祖母であるノナの自宅へ向かわせる。冷蔵庫に貼ってあった差出人の名前と住所が無い、ワシントンハイツからの怪しい封筒を発見するグリーン刑事。

現場に向かい、シモネッティを無事逮捕した。

 

シモネッティは、自分と間違えてはとこのアンジェロが殺されたことに怒った。弁護人は、証言の代わりに免責と保護を要求。マッコイ検事は訴追は免れないとし、第2級暴行罪に執行猶予、連邦保安官の保護申請という条件で要求をのんだ。

シモネッティとフランクは、クリストフを殺害する予定だった。しかし、事が上手く運ばず失敗に終わり、身を隠す羽目になった。命令はルフィーノが出したと証言。息子からフランク、そしてシモネッティへ話が伝わったのだそうだが、肝心のフランクは始末されているので、息子が共謀したかについては裏付けが取れない。

 

裁判にて、シモネッティが証言台に立つ。ルフィーノの息子がフランクに命令したこと、いつもルフィーノから直接命令されたことは無いと、改めて確認する弁護人。そして、司法取引の末に、殺人未遂を暴行罪に減刑されていることについて、陪審に印象を植え付けられてしまう。

クリストフはマッコイ検事の質問に対し、自分を撃った男がシモネッティかどうかはっきり分からない。早とちりしてしまったと言い出す。運転手のフランクについても、違う男だったかもしれないと曖昧に濁す。検察側の旗色が悪くなった。

 

クリストフの番組が全国区になるも、ギャングとの繋がりかどうかを証明することはできない。頼みの綱として、モンゴルで撮影中のホワイトストーンを呼び戻すマッコイ検事たち。免責と保護を条件に、話を聞く。ルフィーノはティナの浮気に気付いており、尊厳死団体の本を参考に殺したと言っていたと。

対してルフィーノは、ティナ殺害を認めなかった。浮気については、ティナが死んでから知ったと。ルフィーノは、ティナの画廊の合鍵がキャッツヒルの別荘から見つかったと聞き、観念した様子を見せた。

 

検察側は、クリストフへの共謀罪を取り下げた。ティナ殺害について、ルフィーノ側はこれをアルフォード答弁とし、罪は認めないが、殺人罪として司法取引をすることを了承した。ルフィーノは最後まで、ティナを愛していたという証言を変えなかった。ルフィーノは、仮釈放なしで懲役20年の刑に服することに。

全てが終わった後、マッコイ検事に州警察から電話が。ルフィーノの息子がニューバーグ付近の高速道路で、スピード違反を犯していた。それは、ティナが殺害された夜であった。向かっていた先は、父親の別荘だった。合鍵を見て息子のしたことに気が付いたルフィーノは、身代わりになって刑務所に入ることを選んだのだった。

 

                                                        出演俳優(抜粋)

マイケル・ルフィーノ:アーサーJ.ナスカレラ

ギャングのボス。直接命令を下さない主義。

「LAW&ORDER」には別役で3エピソードに出演。「LAW&ORDER:SVU」にも別役で1エピソードに出演している。映画「ブラック・クランズマン」で、ウィートン将校を演じた。

クリストフ:ホセ・スニガ

地下鉄自警団「正義の使者」であり、人気DJでもある。

「LAW&ORDER」には、別役で4エピソードに出演。「LAW&ORDER:SVU」に、ミゲル・クルス医師として3エピソードに出演。「LAW&ORDER:クリミナルインテント」にもゲスト出演。「HAWAII FIVE-0」「ブラックリスト」「クリミナルマインド」など多数の作品にもゲスト出演。

ジャレット・ホワイトストーン:ジョーピスコポ

ルフィーノから出資を受けている俳優。

「LAW&ORDER」には別役で3エピソードに出演している。「LAW&ORDER:SVU」にも1エピソード出演。「サタデーナイトライブ」にも68エピソードに出演していた。

     

 

メモ

息子が愛するティナを殺したことを知っても、息子も愛するがゆえに身代わりで刑務所に入ることを選択したルフィーノ。してきたことの報いなのでしょうか。

同名のはとこのせいで殺害されてしまった学生のアンジェロ・シモネッティが不憫。

LAW&ORDER15-7 知事の恋人

民主党の資金集めのパーティー会場外のボート乗り場で、女性の死体が見つかる。タバコ休憩に出たところをアイスピックで刺殺されていた。指輪が残っていたので、物盗りの犯行ではなさそうだ。被害者の女性はペギー・リオーダン。コネチカット州知事の妻であった。

 

 

↓ 結末まで続きます。

 

 

参加者たちから話を聞く。ペギー夫人は1人で出席しており、警護は付いていなかった。12時半に夫人を見かけた。パーティーには1人で参加していたようだが、黒人の女性が、会場へ向かう夫人と口論をしていたという。女性はドレスを着ていなかったので、パーティーの客ではなさそうだった。身長175~180㎝でショートヘア、手には銀色の何かを持っていた。夫人は彼女を避けて会場へ向かい、女性は公園へ向かった。凶器のアイスピックは会場のものではなかった。

 

ロジャース医師の検視報告を聞きに行くグリーン刑事とフォンタナ刑事。刺されたのは1回で、胸骨を貫通し心室を貫いていた。正確に狙ったのか、たまたま急所を突いたのかは不明。夫人はかなり酒を飲んでいて、抵抗する力は無かっただろうとのこと。

 

署にリオーダン州知事が到着。刑事たちはヴァン・ビューレン警部補共々話を聞く。知事や夫人に脅迫などのトラブルは無かった。夫人と口論していた女性については、リポーターだろうと。女性が手にしていた銀色の何かは、テープレコーダーだったのかもしれない。

ニューヨーク州TST放送局を訪れる刑事たち。リポーターの中で、クラウディア・ゲインズという女性が特徴に一致していた。クラウディアは夫人との口論を認めた。彼女は、リオーダン知事と、彼が優遇しているある業者とのネタを追っていた。州から発注を受けている企業のほとんどが、リチャード・キャプランという男のものだったのだ。クラウディアは、リオーダン知事が汚職に絡んでいるのだろうと睨んでいた。

 

キャプラン&アソシエーツに赴く刑事たち。リチャードは、夫人とパーティーで会ったことを認めた。時間は13時45分~14時頃。州発注の仕事の件については、不正を否定。広報担当のニコール・テンプルとずっと一緒だったとアリバイを話した。

ニコールに話を聞きに行く刑事たち。リチャードとは6年間働いており、政治イベントには必ず一緒に行っていた。12時頃に自宅兼オフィスに迎えに来たという。会場に着いたのは14時頃。到着まで時間がかかった件については、パーティーに向かう前に、ブリッジポートの現場監督ヴィンセントに書類を届けに行ったからだという。

ブリッジポートの建築現場で、警備員に話を聞くことに。社長のリチャードが直接現場に来るのはとても珍しいことであった。事件の日は車を見張れと頼まれた。リチャードはオフィスに入って2~3分ですぐに戻ってきた。現場監督のヴィンセントの連絡先を聞く為にオフィスの引き出しを開けた警備員は、夜勤の護身に使用していた錐が無くなっていることに気付いた。詳しく形状を聞くと、それは錐ではなくアイスピックのことを言っているようだった。

 

任意でリチャードに話を聞くことに。アイスピックが事件当日に無くなっていたことについて尋ねたが、警備員の素行不良について語り、信憑性が無いことを暗に示した。あくまでヴィンセントに仕様書を渡す為にブリッジポートに行っただけだと言い、任意の聴取であることを理由に帰っていった。

現場監督のヴィンセントは、リチャードのせいで面倒に巻き込まれていることに怒り、暴露する。彼の為に車の準備をしたり、女性を手配するなど、今まで色々してきたと。レッベル・チューリップというエスコートサービスを紹介したが、それは、あのニコールの会社であった。

ニコールにもう1度話を聞きに行く。本当は15分ほど1人の時間があったことを認めた。リチャードはトイレに行ったのだと思った。ある時、リチャードの義理の弟をホテルへ連れて行ったことがあることも話した。

 

義理の弟ラリーは、会計士としてキャプランの会社で帳簿を付けていた。現在、州の検事総長に呼び出しを受けているが、エスコート嬢とホテルで寝た写真をリチャードから送り付けられ脅されているとのこと。

リチャードは、リッチフィールドにリオーダン知事の別荘を作ったのだが、その費用84万ドルを受け取ったことを帳簿に付けるように言われていた。リオーダン知事は賄賂の見返りとして、リチャードとその恋人に仕事を与えていた。恋人とはニコールのことかと思われたが、なんと相手は男性であった。

リチャードの恋人デビン・ブラッドリーに会いに行く為、コネティカット州運輸局を訪れる刑事たち。彼は若くして、副行政官という立派な立場に就いていた。リチャードとの付き合いは3年になるという。事件の日は職場におり、ビジネスランチにリッチフィールドへ行ったと語るが、詳細を聞こうとすると、実はリオーダン知事と昼食をとったということを認めた。リオーダン知事も同性愛者であったのだ。

 

デビンを取り調べることに。とある道路建設の件でリオーダン知事と話をした時に誘われ、仕事を失うのを恐れ、誘いを断ることができなかった。その日から関係はずっと続いている。ある日、2人でオフィスにいるところを夫人に目撃されてしまった。その出来事をリチャードに話した。彼は激怒した。夫人が暴露することを恐れたが、リチャードがなんとかすると言ったという。事件当日、リオーダン知事が夫人の訃報を受け去った後、リッチフィールドからの帰り、リチャードから「ペギーを殺した」という電話を受けた。

 

デビンは大陪審で証言することになっているが、リオーダン知事本人に会って証言を取らなければ弱いとマッコイ検事。ブランチ地方検事は、汚職の件も明らかにするようにと命令する。

マッコイ検事は、もしリオーダン知事が協力を拒むのであれば、リチャードと共謀して夫人を殺害したと考えざるを得ないと伝える。リオーダン知事は、夫人殺害には関与していないと強く否定。ならば犯人を有罪にする為に協力せよとマッコイ検事。リオーダン知事はマスコミの前で、州知事辞任を発表した。

 

リオーダン知事は、リチャードとは州議会選挙に当選した後に知り合ったと証言。零細企業に奨励金を付与する法律を制定し、そんな企業の1つであったこともあり、公私ともに付き合いを始めた。去年は、リチャードの会社に2000万ドル以上も発注し、3500万ドルの公共事業にも入札していた。

リチャードの紹介でデビンと知り合い、運輸局の副行政官の仕事を斡旋した。デビンとは、夫人殺害の少し前から関係を持った。オフィスで2人きりで過ごしていたところを夫人に目撃され、同性愛者であることを知られてしまった。任期が終わるまで秘密にしておくように頼んだが、返事は曖昧であった。

リチャードに夫人殺害の数日前に相談を持ち掛けたところ、既に不貞行為の事実を知っていた。彼は、夫人がリオーダン知事とデビンの関係を公表するのではと怒っていた。リオーダン知事が辞任してしまうと、会社は途端に倒産してしまうと言っていた。

弁護人は、リオーダン知事が辞任することを恐れ夫人を殺したのではと問う。夫人を7年間騙し、友人のリチャードを裏切り、有権者たちも裏切ってきた知事の発言は信用できないとした。

 

デビンに、リッチフィールドでの食事中に、リオーダン知事に電話があったかを確認するマッコイ検事。リオーダン知事は、夫人に不幸があったと言って、すぐに帰っていった。帰りの車内のラジオで、夫人が殺害されたことを知った。リチャードに会いに家へ向かい、彼が自宅にいたことを証言したところで、弁護人が差し止めを求めた。

執務室にて弁護人は、リチャードとデビンは、ニューパルツにて3月に結婚していたことを明らかにした。つまり、夫婦間の会話の秘匿特権が適用されると。

サウザリン検事補は、結婚の事実の確認の為、ニューパルツ市長室へ赴く。結果、3月に行われた結婚は法的に有効であった。しかしマッコイ検事は、同性愛者の夫婦間の特権は認められないとする姿勢で、サウザリン検事補は反発した。

 

判事は特権に基づいて、証人は被告人が話した内容を証言しなくても良いものとした。マッコイ検事は、上訴審にて同性同士の結婚を無効とする決定を求めることにする。

上訴部は3月に行われたニューパルツでの同性婚について、認め無い旨を決定した。夫婦の会話の自由に基づき、デビンの証言を差し止める申し立ては却下された。デビンの証言は許可された。

事件当日、デビンはリチャードの家に車で向かった。リチャードは在宅していた。リチャードの状態について尋ねるマッコイ検事。デビンは同性愛の存在を否定したマッコイ検事に反発し、証言をしなかった。法廷侮辱罪として連行されることになった。

弁護人は審理無効を申し立てるが、判事は30分の休廷とした。

話し合いで、弁護人の第1級故殺にという提案に、最低15年でとマッコイ検事。リチャードはデビンの釈放を条件に、司法取引の書類にサインをする。                                                                                   

 

 

出演俳優(抜粋)

リチャード・キャプランジェリコ・イヴァネク

知事と汚職に手を染めていた零細企業の社長で、同性愛者。

「LAW&ORDER」には別役で4エピソードに出演。そのうち2エピソードは、エド・ダンバース検事役を務めており、「ホミサイド/殺人捜査課」では37エピソードに出演している。「メンタリスト」にライナス・ワグナー医師役として2エピソードに出演。シーズン1の第1話の犯人役として、強く印象に残っています。映画「アルゴ」「ボーン・レガシー」「ダイ・ハード4.0」などにも出演。

デビン・ブラッドリー:ジェレミー・ウェッブ

リチャードの配偶者であるが知事とも関係を持ってしまった男性。

「LAW&ORDER」には、別役で2エピソード出演。「LAW&ORDER:クリミナルインテント」には別役で2エピソード、「LAW&ORDER:SVU」にも別役で1エピソードに出演している。

マイケル・リオーダン州知事:ロビン・トーマス

汚職や不貞行為を行っていたコネティカット州知事。同性愛者。

「LAW&ORDER:LA」にも別役でゲスト出演している。「NCIS:LA」「ブルー・ブラッド」などにもゲスト出演している。

ニューパルツ市長:トッド・ウィークス

ニューパルツで同性婚を推進している若き市長。

「LAW&ORDER」には、別役で3エピソードに出演している。「LAW&ORDER:クリミナルインテント」に同役で2エピソードに出演している。「フォーリングスカイズ」「シカゴ・メッド」「9-1-1」にも出演している。

ラリー・レヴィン:スティーブン・シンガー

リチャードの義理の弟で、彼の会社の帳簿を担当していた。

「LAW&ORDER」には、別役で6エピソードに出演している。

     

 

メモ

同性愛や同性婚への偏見の目がまだまだ強い頃のお話。

近年はこのお話の頃よりは理解が進んできたかなとは思う。

知事に関しては、そもそも不貞行為であり立場も利用したセクハラなのですが。

マイノリティの話題には、いつも強く反応するサウザリン検事補です。

LAW&ORDER15-6 美の追求の果て

ノラ・ハケットという女性が、昨日チェックインしたばかりのホテルで死亡。貴重品は残っており、物盗りの線は無さそうだ。ルームサービスを2人分頼んでいた。身体中にある痣は、24時間以内に脂肪吸引を受けた痕跡だった。亡くなったのは昨夜18時~21時頃。現状では、術後の合併症・転倒・殺人による線が浮かんでいる。

 

 

↓ 結末まで続きます。

 

 

ノラはデメロールという薬を処方されており、アルビン・ローレンス医師のクリニックへ何度も電話をかけていた。関係者に話を聞くグリーン刑事とフォンタナ刑事。ノラはローレンス医師の紹介によりVIP扱いを受けていた。18時頃に、気取った話し方の男と口論をしていたという証言を得る。更に女性の来客もあったという。術後に何度も電話をかけていた件については、ノラがとても心配性の患者だったからとのこと。受付のアンジェラから、ノラの緊急連絡先として妹の電話番号を入手する。

 

ノラの妹のダーリーンがコネティカットにいるので会いに行く。術後の迎えはアシスタントが行ったという。ノラは「コリーヌ・キング」という名の小説家であり、ベストセラー作家であった。元夫とは不仲。ノラの代理人ケープタウン出身で、気取った話し方をする男だそう。

代理人クライブ・レイモンドのオフィスに赴く刑事たち。レイモンドは15時頃にノラの宿泊している部屋へ行き、新作について言い争いをしたという。18時半から別の打ち合わせの予定があったので、18時頃にはホテルを出た。遺産相続は妹のダーリーンがするということであった。

再びダーリーンに話を聞くと、ノラは手術を受ける度にホテルに宿泊していたという。レイモンドは数ヵ月前に代理人をクビになっていたそう。2500万ドルの1割の出版契約が絡んでいる仕事の最中にクビになっていた。署でレイモンドに話を聞くが、自分がホテルを出た時には、まだノラは生きていたと主張する。

 

検死にて詳しい死因が判明した。処方されていたデメロールという薬と、ナーディルという抗うつ剤による薬の相互作用が起こっていた。ナーディルは、他の薬と併用すると致命的な反応が起こることがある薬。ノラの場合では、手術の10日前にはナーディルの服用をやめるべきだった。ノラが問診で服用を知らせず、医師がナーディルを飲んでいたことを知らなかった場合はたんなる合併症死だが、知っていた上でデメロールを処方した場合は過失致死となる。

 

ローレンスのクリニックを再び訪ね、受付のアンジェラに、ノラの医療ファイルを見せてほしいと頼み込む。彼女が服用していた薬について、問診票を調べることに。古い資料だったはずが、何故かファイルの1番上にあった。やってきたローレンス医師に尋ねるが、ノラがナーディルを処方されていたことについては、何も聞いていなかったと答えた。

抗うつ剤であるナーディルを処方していたグラスマン医師のクリニックを訪ねる刑事たち。心配性のノラの性格であれば、問診時にナーディル服用のことを話していたはずで、問診票に記載が無いのは不自然。ナーディルと他の薬との合併症のリスクについても、ノラはしっかり理解していたそうだ。

そうなると、ローレンス医師が記録を改竄した可能性がある。クリニックから、ノラの医療記録を差し押さえた。書類の文字が一部消されていたが、分析官が復元をすると、「ナーディル」の文字が書かれていたことが判明した。

 

急にクリニックを辞めたアンジェラの連絡先を入手し、更に詳細な話を聞くことができた。ローレンス医師が書類を改竄しただろうと確信している。ノラは気分が悪いと電話をしてきたが、ローレンス医師はかけ直さなかったと。発見が早ければ、ノラは助かっていた可能性が高かった。

マッコイ検事は、民事で争う内容だとしたが、ロジャース医師の見解は、過失致死で刑事事件であるそうだ。マッコイ検事曰く、ローレンス医師に問える罪といえば、文書偽造ぐらいであるとのこと。しかし、もし過去にもミスを起こしていたら、刑事訴追をするとした。

 

ローレンス医師の元共同経営者に話を聞くことに。彼はよくリスクを冒し、必要のない手術もしていた。美容整形の手術を繰り返したノラに対し、手術を断ってメンタルクリニックを紹介したところ、彼女はローレンス医師のクリニックに移ってしまったという。

アスクレピオン保険会社の担当にも話を聞く。ローレンス医師の無理な手術のせいで出ていく金額の方が大きかったので、数年前に契約を解除したという。

実際に手術を受けた女性からも話を聞く。彼女は、2重あごの手術で脳卒中を起こしていた。持病について事前に話をしており、麻酔をすると合併症のリスクがあったが、手術中に呼吸管理をしっかり行っていなかった為、脳卒中を起こしたのだ。手術内容は衛生局の10項目に引っ掛かり、呼吸器の故障について、ローレンス医師は事前に知っていたようだとも判明した。

 

この争点は、不注意を超えた過失致死かであるか。過去に訴訟を起こされても反省していないローレンス医師。患者への責任を取らない不正な行為を許さないという姿勢を示すようにと強く指示するブランチ地方検事。ローレンス医師の逮捕は、マスコミを前にして派手に行われた。

 

裁判にてアンジェラの証言。術後、ノラから2回電話があり、ローレンス医師に内容を伝えたが、彼は電話をかけ直さなかったという。いつも手術後、ノラは2~3回は目眩や吐き気などの苦情の電話をかけてきていた。いつもはアスピリンを処方し、今回はデメロールを処方した。ノラはクレーマー気質であったと。

オリベット医師も、ノラの状態について証言をする。ノラの医療記録・家族・友人を調査したところ、彼女は身体醜形障害を患っていたようだった。美容外科医であれば、そういった障害を診断できていたはずである。普通はメンタルクリニックを勧めるはずだが、ローレンス医師は勧めることをしなかった。

 

ローレンス医師はあくまでも医療事故であると主張した。ノラはナーディルを服用していることを申告していなかった。問診票の改竄もしていない。患者を蔑ろになどしていないと。

マッコイ検事は、過去に別のクリニックで手術を受けていたノラに、5回も手術を施していた点を挙げた。明らかに病的であったノラを、なぜ、精神科医に診せなかったのかと。ローレンス医師は、自分が手術をすれば彼女を幸せにできると思っていたと答えた。では、なぜノラは抗うつ剤を飲んでいたのかとマッコイ検事に問われ、ローレンス医師は答えることができなかった。

 

ローレンス医師が1人でマッコイ検事を訪ねてくる。弁護人への不満を口にする。そして感情を昂らせ、患者には自分が必要である。なぜ自分がこんな目に合うのかと嘆く。それは自らが招いたことだと分からないのか?と呆れるマッコイ検事。

ローレンス医師は過失致死で有罪となった。

裁判後、長くて4年の実刑だろうと言うサウザリン検事補に対し、だが、医師としての人生は終わったとマッコイ検事。                            

                                                                         

 

出演俳優(抜粋)

アルビン・ローレンス医師:ブルース・アルトマン

美容整形手術で何度も問題を起こしている傲慢でいい加減な医師。

「LAW&ORDER」ではなんとシーズン1~シーズン19まで別役で7エピソードに出演している。シーズン1では第15~第16話に同役で2話連続出演している。その他「ブラックリスト」「スーツ」「モダン・ファミリー」「グッド・ワイフ」など多数の作品にゲスト出演している。

アンジェラ・グスマリーノ:ロクサンナ・ホープ・ラジャ

ローレンス医師のクリニックで受付を担当していた女性。

「LAW&ORDER」には、別役で2エピソード出演。「LAW&ORDER:クリミナルインテント」「LAW&ORDER:SVU」にもゲスト出演している。「ブラックリスト」「グッド・ワイフ」「エレメンタリー」などの作品にもゲスト出演している。

クライブ・レイモンド:マックス・ベイカ

ノラの代理人を務めていた男性で、気取った話し方をする。

「LAW&ORDER」シリーズでは「LAW&ORDER:組織犯罪」に1エピソード、「LAW&ORDER:SVU」には、コリン・ベネット博士役で4エピソードに出演している。その他「ブラックリスト」「フリンジ」などにゲスト出演。

     

 

メモ

美容整形手術を何度も繰り返している場合、精神疾患が原因となっている場合があるとはよく聞きます。

美容整形に興味を持った女性ということで、ローレンス医師のクリニックを訪ねたサウザリン検事補。リフトアップやら何やら色々提案されて、とどめに豊胸手術についての指摘。あんなに次々と欠点のようにあげつらわれれば、患者も果ての無い美の完璧を求め、のめり込んでいってしまうような。悪徳医師です。

LAW&ORDER15-5 銃はめぐる

おとり捜査中の車内で銃撃が発生。グリーン刑事とフォンタナ刑事が現場に到着すると、2人の男が死んで道路に倒れていた。死んだ2人の名前はカルビン・メイとデクスター・リッチモンド。2人の車は犯人が奪っていき、ヘリで捜索中である。カルビン・メイは火器捜査班のおとり捜査官で、グリーン刑事の友人であった。銃取引の捜査をしていた。 

 

 

↓ 結末まで続きます。

 

 

ロジャース博士に検死結果を聞きに行く2人。メイ刑事は後頭部に至近距離から撃たれた。その銃撃を聞いて振り向いた運転手のリッチモンド刑事が、続けて側頭部を撃たれた。 

2人の同僚から話を聞く。テックナインの売買をして逮捕する為、印し付きの3000ドルを持っていた。売り手に警官だとバレるような音声は確認されなかったという。取引は情報屋から持ち掛けられた。

捜査の指揮を執っていたノースフリート警部も、録音テープの状況から2人に落ち度は無いと言われた。おそらく金目当ての犯行ではないかとのことだった。

 

犯人が奪い去った車が発見された。近所の女性から話を聞くと、夜遅くに音がした。タイヤの音と人の声がして、誰かが逃げて行った。若い黒人で、20代ぐらいのスキンヘッドに赤白の上着を着ていたという。彼が入って行ったという建物で、オリバー・ホーキンズという男を発見する。赤白の上着に、メイ捜査官の免許証を所持していた。

署にて取り調べてみると、免許証が入っていた財布はゴミ箱で拾った。金は入っていなかった。ホーキンズは3000ドルも銃も所持していなかった。

 

次にメイ刑事の情報屋へ話を聞く為、ミックの店へ行く刑事たち。彼はメイ刑事とリッチモンド刑事に、ラムジーという銃のブローカーを紹介し、取引の仲介を頼んだ。刑事たちがラムジーの部屋へ急行するも、既に死亡していた。拳銃2丁と札束がそのまま置かれていた。身を隠していたようだが、仲買人が不要となった何者かに始末されたらしい。

ラムジーの死亡時刻は午前5時から7時頃で、メイ刑事とリッチモンド刑事の銃撃から数時間後である。殺したのが警官なので、ラムジーに罪をなすりつけようとしていたようだが、警官銃撃の際と同じ銃を使用していた。

葬儀にてメイ刑事の妻パムに、逮捕を約束するグリーン刑事。

 

捜査の為、おとり捜査官を借りることをノースフリート警部から取り付けたヴァン・ビューレン警部補。ニューヨーク市警火器捜査班へ赴く刑事たち。ルイーザ・ヴァレンズエラという女性刑事が、犯人についての噂を調べに出てくれることに。

メイ刑事たちとラムジーを撃った銃は同じ44口径で、2年ほど前に正当防衛殺人に使われた後、盗まれてまた犯罪に使われたものだった。署へ未遂事件の被害者を呼び出して、銃について尋ねる。銃に覚えはないが、犯人の顔写真を確認する。写真の男プレストン・ハバードをルイーザ刑事に見せるが、聞いたことは無いという。

ルイーザ刑事はルーザと名乗り、彼氏用に44口径の弾が欲しいと取引を持ち掛ける。ハバードが警官を始末したと噂を聞いていると鎌をかける。ハバードは、仲間のエリスに喋ったのか?と怒るが、この程度の発言ではあと一歩証言に届かない。そこで、グリーン刑事がおとり捜査を志願する。ルーザの彼氏役で、銃を欲しがっているという設定で取引を持ち掛ける作戦だ。

 

チェリー通りの橋の下。ルイーザ刑事を残しグリーン刑事のみを車に乗せて、別の場所へ連れ出すハバードたち。グリーン刑事は、ハバードたちがおとり捜査官を始末した話をするが食い付かなかったので、やったのは別のグループだったか、と鎌をかける。エリスは、あいつらにはできっこない。刑事たちが気付く前にバンッ!バンッ!早業さ!と語る。

車が曲がったところで、パトカーが何台も現れ車を止める。ハバードを取り押さえるグリーン刑事。荷台から、取引用の38口径の銃が見つかった。

 

弁護人は、共犯の情報を与える代わりに司法取引を求めた。とあるサイトのアドレスと引き換えに、刑期を50年から40年にすると持ち掛けることにしたマッコイ検事。

その「おとり捜査官.COM」には、銃撃されたメイ刑事とリッチモンド刑事以外にも、犯罪対策課や麻薬対策課の潜入捜査官の情報が載っていた。画像を見て、裁判所1階の通用口の壁の模様だと指摘するブランチ検事長。そこは検事の通用口であった。ある警官が男に頼まれて、写真を撮ったことが判明した。撮影をしたのは、ゴードン・サミュエルズという弁護士であった。刑事たちは、メイ刑事たちの殺害容疑でサミュエルズを逮捕した。

 

サミュエルズは、サイトに写真を載せただけであり言論の自由だと主張し、殺人罪での起訴棄却の申し出をする。マッコイ検事は、捜査官の写真を掲載すれば危害が及ぶことが分かっていたはずであり、メイ刑事たちは実際に殺害された。ウェブサイト自体に、被告に殺意があった証拠であると訴える。判事は、公判維持には証拠不十分の為に棄却することに。しかし、新しい証拠が出れば再開するとした。マッコイ検事は、棄却するのであればウェブサイトの閉鎖命令を求め、且つ今後の開設も禁止するように判事に認めさせた。

 

サミュエルズの共同経営者であるウィルソンが、ノース事件という件を弁護していた。銃の輸送ルート事件であり、その捜査にはメイ刑事とリッチモンド刑事も参加していた。ノースはアトランタの19歳の学生で、アレンウッド連邦刑務所に服役している。当時は金欠で、ニューヨーク出身のルームメイトから、38口径を100ドルで買い、ニューヨークで売れば600ドルから700ドルになるという話を聞き、友人のブラウンと車を借りてニューヨークへ。取引後、相手のおとり捜査官に銃を向けられてパニックになったブラウンは、自分の銃を取り出し、捜査官に撃たれて死んだという。

ウィルソンが弁護を引き受けたのは、死んだブラウンとサミュエルズが義理の親子だったからであった。ブラウン死亡時のおとり捜査監視役ウォーカー刑事に話を聞くと、メイ刑事がブラウンを撃った。ブラウンはポケットに手を入れたが、銃を渡そうとしたのかもしれなかったとのこと。

ブラウンが仕入れた20丁のうち、残りの17丁が見つかっていない。6丁はグリーン刑事のおとり捜査で出てきたものだった。

 

ハバードとエリスが収監されているライカーズ島の刑務所にて、6丁はブラウンがジョージアで購入したものであると話を聞く。それは弾道検査と製造番号の復元で証明された。ブラウンは、サミュエルズの家に銃を隠していた。サミュエルズが法廷に出ている隙にオフィスを捜索したところ、11丁の銃を発見した。ブラウンが購入した銃である。サミュエルズが銃を報酬として、ハバードとエリスにメイ刑事たちを殺させたことが証明された。

ハバードが嘘をついていたので、司法取引を無効にすると申し出るマッコイ検事。真実を話す気がないなか、エリスに取引を持ち掛けるが、協力すれば便宜をはかると。銃はラムジーから入手し、ウェブサイトについても教えられ、もっと銃が手に入るとも言っていたと。おとり捜査官の名前は言わなかったが、ウェブサイトを見れば分かった。警官殺しの罪をなすりつける為にラムジーを殺した。彼を殺したのはエリスだった。

ラムジーはサミュエルズに大家との揉め事を解決してもらう為、顧客だったことがあったという。マッコイ検事は、罪を認めれば、ハバード同様に最低40年に引き下げると申し出るが、サミュエルズは応じず自己弁護を選択した。

 

ハバードの証言。おとり捜査官を始末すれば、銃を6丁やるとラムジーに言われた。メイ刑事とリッチモンド刑事の殺害を引き受けた。ラムジーに教えられた「おとり捜査官.COM」で、2人の顔を知った。サミュエルズは、ハバードとは面識が無いことを確認した。ハバードはサミュエルズから銃をもらっていないし面識も無い。おとり捜査官Yを証人に追加したいと申し出る。傍聴人を排除しての尋問という形になった。

おとり捜査官Yことルイーザが証言台に立つ。ハバードとエリスは現行犯。そして6丁の銃を押収した。サミュエルズは、売ってほしいと言わなければことは起こらなかった。罠にかけたのでは?と尋ねる。罠は禁止されており、こちらはきっかけを与えただけだと答える。

グリーン刑事はメイ刑事と、ルイーザ刑事はリッチモンド刑事と友人であった。殺された友人の為に復讐したかったのでは?とするサミュエルズ。感情が高ぶっていき、おとり捜査の為に法を破っているだの、悪党だのと暴言を吐くサミュエルズ。

マッコイ検事はルイーザにひとつだけ質問した。「宣誓下で偽証をしたことは?」「1度もありません」とはっきり答えるルイーザ。

 

サミュエルズの評決は3時間で決定した。警察の信用を落とすべく声を荒げていたが、市民は犯罪の減少や治安維持について、警察のおかげであることを知っているのだと言うブランチ地方検事。そこへサウザリン検事補から一報。おとり捜査中に銃撃事件が発生し、ルイーザ刑事は無事で、犯人は死体安置所行きになったとのこと。「手間が省けた」とはブランチ地方検事。                             

                                                                         

 

出演俳優(抜粋)

ルイーザ・ヴァレンズエラ刑事:スゼット・ガン

「LAW&ORDER」「LAW&ORDER:陪審評決」「LAW&ORDER:クリミナルインテント」「LAW&ORDER:SVU」それぞれのシリーズでゲスト出演をしている。

ゴードン・サミュエルズ:アイザイア・ウィッドロック・ジュニア

「LAW&ORDER」には、別役で5エピソードにゲスト出演している。早くはシーズン5からの出演だそう。「LAW&ORDER:クリミナルインテント」にも別役で3エピソードにゲスト出演している。「LAW&ORDER:SVU」にも別役で6エピソードにゲスト出演をしている。その他「エレメンタリー」や「ブラックリスト」など、ゲスト出演多数。

プレストン・ハバード:ムスタファ・シャキール

「LAW&ORDER」本エピソードとシーズン12の第9話、別役で2エピソードに出演している。「ルーク・ケイジ」にブッシュマスター役で出演。「NCIS:LA」や「NCIS:ニューオーリンズ」へのゲスト出演も。

キース・フィッシャー警部:デビッド・デ・ベック

「LAW&ORDER」本エピソードとシーズン5、シーズン12でそれぞれ別役で3エピソードに出演している。「LAW&ORDER:クリミナルインテント」と「LAW&ORDER:SVU」にも別役でそれぞれ1エピソードにゲスト出演をしている。映画「ブラック・スキャンダル」では、ロジャー・ウィーラー役を演じた。     

 

 

メモ

「おとり捜査官.COM」なんてとんでもないものを作成していたお話。

グリーン刑事のおとり捜査のシーンは少しハラハラしました。

ルイーザ刑事もタフな女性刑事といった感じで格好良かったです。

LAW&ORDER15-3 正当防衛

30台半ばの白人男性が死んでいるのが見つかった。財布は無し。後頭部を至近距離から撃たれている。腕にはタトゥーがあり、靴は刑務所の支給品であった。グリーン刑事とフォンタナ刑事は出所日を調べることに。被害者は泥酔しており、争った形跡は無かった。死亡時刻はPM20:00~23:00。

 

 

↓ 結末まで続きます。

 

 

被害者ビリー・トラメルは、シンシン刑務所に武装強盗で6年半服役していた。釈放されたのは死亡の12時間前だった。仮釈放担当官は、死亡日の昼に面会をしていた。ビリーはアベニューにいる姉を頼るつもりだったという。

ビリーの姉に話を聞きに行く。ビリーは訪ねて来ていないが、午後に不審な電話がかかってきて彼の帰宅時間を聞かれたという。数週間前にフランクという男がビリーを訪ねに来ていた。ビリーの前歴の共犯者にフランク・スウィニーという男がおり、一緒に武装強盗をして逮捕されている。フランクに話を聞きに行くと、ビリーの死亡日に一緒に酒を飲んだという。彼女に男ができているという話をしていたそう。怒った様子で、彼女であるミシェルに話をしに行くと店を出て行った。

イーストビレッジのレストランでミシェルに話を聞く刑事たち。ビリーと友人だったビンスのことでとても怒っていたという。ミウマン・ガレージで雇い主に尋ねると、ビンスは刑事たちが到着する40分ほど前に消えてしまったとのこと。競馬をしている最中だったビンスを連行する。ビンスから詳しい話を聞く。ミシェルがビリーの面会に行った時、彼女に対し麻薬を運べと命令をした。その後2人は別れたという。ビリーの死亡日にはビンスはカジノの防犯カメラに映っており、犯人ではなかった。

 

シンシン刑務所へ赴く刑事たち。ビリーは薬の売買をしており、ラテンキングという集団のフェオという人物と揉めていたそう。刑務所に服役中に負った頭の傷は、看守のウォーリーがやったと言う。ビリーの一派マーズデンにも話を聞くが、やはり看守が殴って傷を負わせたと証言した。その看守のウォーリーの息子が薬の所持で捕まったという事実を掴み、看守ジョン・ウォーリーに話を聞きに行くことに。ウォーリーの同僚の話では、息子のショーンの車に麻薬を仕込んだのは、ビリーの一派なのだという。ビリーが射殺された現場付近でウォーリーの指紋が付いた銃が見つかる。これを証拠にグリーン刑事とフォンタナ刑事は、ジョン・ウォーリーを逮捕することに。

 

ウォーリーを第2級殺人で起訴。ファロン弁護人は無罪を主張し、10万ドルで保釈の判断が下される。ウォーリーの同僚から話を聞く。ビリーがウォーリーに汚物を投げつけたことを上司に報告し、独房へ送った件から2人は敵対するようになった。ビリーはウォーリーに対して、家族を皆殺しにすると脅していたという。マッコイ検事は直接マーズデンに会いに行き、ビリーに命令していたかどうか、彼の危険性を確かめる。会ってみて危険人物であることを身を持って感じ、ウォーリーとの司法取引を考えるマッコイ検事。彼が刑務所に入れば、恐ろしく酷い目に合わされるだろうことは目に見えているからだ。

弁護人からの提案は「故殺、最短5年、国の保護下に置く」であった。ビリーを殺害したのは市民の安全の為であるとのこと。ファロンは、正当防衛を主張すれば勝てると考えていた。アンダーリー判事は、ビリーの脅しでウォーリーは追い詰められていたと考えた。弁護人の主張は時代の変化による試みだとして、陪審にかけることを認めた。

 

検察側は、ウォーリーとビリーには確執があったことを刑務所長のクーパーに証言させる。弁護人は、ギャングに襲われる看守は少なくないのだと主張した。囚人フェオの証人喚問中に、判事に対して「ウォーリーを無罪にすれば殺す」という脅迫状が届く。裁判は翌日まで休廷になってしまった。ブランチ検事長は判事に対し、審理無効を申し立てて身を守るように進言するが、判事は引き下がれないと断った。

ウォーリーのビリーへの恐怖心の妥当性を証明する為、弁護人はマーズデンを証人に呼ぶことを願い出る。マーズデンの証人喚問を経て、陪審にその脅威を植え付けられてしまった検察側。そうしてウォーリーの証言に移る。ビリーは家族の写真を送り付けたり、出所前にはウォーリーの妻に会いに行くと言っていた。娘の学校にタトゥーを入れた男が現れたこともあったという。仮釈放の日に家族をホテルに泊めて、ビリーを探し出して、家族の為に殺したと証言した。

 

最終弁論にて、ウォーリーは凶器をビリーの出所の2ヵ月前に用意していた。もしビリーの脅威について上司に報告していれば、仮釈放は中止されていたはずであるとマッコイ検事。それをせずに、出所した所を殺した。動機は、恐怖心ではなく復讐心であるとした。

陪審は評決不能となった。

ブランチ地方検事とマッコイ検事が話をしていたところ、サウザリン検事補がやってきて、ウォーリーの妻が行方不明になったと告げた。                                                     

                                                                         

 

出演俳優(抜粋)

ロドニー・ファロン弁護士:ジャンカルロ・エスポジート

「LAW&ORDER」には本エピソードのファロン弁護士役と別役で4エピソード出演している。映画「メイズ・ランナー」シリーズのホルヘ役。「ユージュアル・サスぺクツ」「マルコムX」「ALI」などにも出演。

ジョン・パトリック・ウォーリー:ゲイリー・バサラバ

「LAW&ORDER」には別役で2エピソード出演しており、本エピソードではギャングに脅迫され、家族を守る為に殺害した看守役を務めた。「LAW&ORDER:SVU」にも別役で2エピソードにゲスト出演している。「クリミナルマインド」にはシーズン13の第16話「最後の抵抗」にゲスト出演。

アマンダ・アンダーリー裁判官:キャンディス・バーデン

「LAW&ORDER」本エピソードにて判事役で出演。「ボストン・リーガル」シャーリー・シュミット役でレギュラー出演。映画「デンジャラス・ビューティー」「セックス・アンド・ザ・シティ」などにも出演。

 

 

メモ

被告人に同情の余地がある系の事件。

そしてたまにある非常に後味の悪いエピソード回。

脅迫に屈しないというアンダーリー判事が格好良かったです。

LAW&ORDER15-2 妻たちの9.11

フェリーの衝突事故で死亡したと思われたドナ・マクリーンという女性。死因は溺死で、頭蓋骨が折れるほど頭を強打していた痕跡があった。船長のウィリアムズは現場から消えており、操舵室には酒が置いてあった。ウィリアムズの自宅には既にFBIが到着していた。グリーン刑事とフォンタナ刑事がウィリアムが所有するクルーザーを見に行くと、彼は刺されて意識を失っていた。

 

 

↓ 結末まで続きます。

 

 

FBIのダイヤモンド捜査官にウィリアムズの血が付いた自前のスーツを渡し、毒物検査を依頼するフォンタナ刑事。刑事たちはフェリー衝突事故のあったフォースター・マリーナで目撃者から話を聞くことに。船がぶつかる直前に悲鳴と着水音がし、人が落ちたようだったとのこと。船長のウィリアムからはアルコールは検出されなかった。

2人は検視結果を聞きに行く。直接の死因は溺死。落下の衝撃で気を失った可能性があったとのこと。腰の辺りに手すりに押し付けられたような痣が残っており、誰かに突き落とされた可能性が浮上した。

 

ドナの夫エドに話を聞きに行く。彼女は美容院へ行く予定だった。特に悩みをかかえていた様子は無かった。エドは元消防士で、9.11を経験していた。刑事たちは娘が父を名前で呼ぶことに疑問を持つ。ドナは再婚で、元夫も消防士のジョー・マハールであった。彼は9.11に際し死亡している。

ジョーとエドは親友だった。ジョーの死後、仲間のエドが遺族を受け持ち面倒を見る担当としてドナと娘を気にかけていた。エドには当時、コレットという妻と10歳の双子がいた。

 

コレット・コノリーに話を聞きに行く刑事たち。彼女は仕事で外出中だった。近所の消防士仲間の妻に話を聞くことに。彼女の夫は9.11爆発後の現場で水銀にやられて白血病にかかっていた。ドナは亡夫の賠償金で生活に不自由が無かったが、彼女は治療費にも困窮していた。9.11以降「亡妻クラブ」に入ってからのドナとは交流が無いとのこと。コレットも自分と同じく、9.11以降困窮している様子だという。賠償金や見舞金、保険金、補償基金の200万ドルはドナの口座に入っていた。エド障碍者年金の受給者で、養育費の負担も最小限であるという。

 

コレットは手首の骨を折っていた。階段を踏み外したと言うが、骨折したのはドナが死亡した日の朝であった。落下地点のフェリーの手すりに、指紋と2人分の手の跡があり、片方はドナの手の跡であった。DNAを採取する。

コレットが病院に着いた時間と、地下鉄の駅到着時刻から、彼女は骨折を30分も放置したことになる。それは、冷やして治そうとしたが無理だったので、しばらくして病院へ行ったとのことだった。コレットはDNAの提出を断り、弁護士を呼ぶと言う。刑事2人はその場を引き上げた。

病院にて骨折の仕方について医師にアドバイスを受けに行った2人。前方に倒れて手を付いたならコーレス骨折、後方であればスミス骨折になるという。2人は、コレットがドナを突き落とした後、フェリーの衝突で後方へ倒れてスミス骨折をしたと仮定。それについて取調室で自白を引き出そうとしたところ、ガリアーノ弁護士が到着し、取り調べは終了。

 

DNAの提出は弁護士の訴えにより無効となった。すると動機の立証が必要になる。サウザリン検事補は「ホライゾン・グリル」へ出向き、「亡妻クラブ」のメンバーに会いに行く。9.11で遺されつつも、賠償金等で比較的裕福に暮らしている自分たちへの世間の目は厳しいと。

「亡妻クラブ」の1人から話を聞くことができた。コレットから半年前に電話があり、エドが親権を求めているとの内容だった。刑事はコレットの駐車違反切符を利用し、清算の為の返信用封筒をなめさせ、唾液を採取することを提案し、DNAを入手。

弁護人は、採取の方法は問題であり無効であると主張した。コレットのDNAは現場に残されたものと一致していた。判事は採取の方法に問題は無いと決定した。弁護人は次に、DNAを鑑定した「低コピー数解析」の信頼性を突いた。専門家がこの解析方法は9.11での身元確認に利用されていた例を出し、判事はその信頼性を認めた。

第2級殺人に対し、ガリアーノ弁護人は9.11によるPTSDを主張した。たとえ9.11の現場にいなかったコレットにも充分に当てはまるのだと。コレットへの精神鑑定の結果は、弁護人有利な内容となり、陪審員の同情を買ってしまった。ブランチ地方検事は司法取引を勧めるが、マッコイ検事は彼女に情けをかける気はないと断った。

 

エドが親権を欲しがった件については、コレットが精神的に不安定だったから双子を預かろうとしただけだと証言がなされた。弁護人は、エドが自身の財産をドナ名義にしたことが、コレットのストレスの元凶になったと主張する。

弁護人が9.11を犯行の理由としたので、マッコイ検事はエドに対し9.11事件でのビルでの活動を尋ねた。ジョーが現場で死に、9.11の後でPTSDを負ったこと。「その影響で人を殺したことは?」と問うも、すぐに発言を撤回した。

 

最終弁論にて弁護人は、コレットは幸せそうなドナに堪らなくなり、フェリー上で話しかけるつもりが突き落としてしまった。思いつきでしてしまったと主張。

マッコイ検事は、ドナを突き落としフェリーが衝突した後、彼女は警官にも救急隊にもドナのことを言わなかった。刑事が訪ねてきた時もそれを隠していたことを陪審に訴えた。コレットは9.11以降にPTSDを患ったと証言したが、治療の記録は無かった。

評決は第2級殺人で有罪となった。

                                                                         

 

出演俳優(抜粋)

コレット・コノリー:エイミー・カールソン

「サード・ウォッチ」「ブルーブラッド ~NYPD家族の絆」に出演。「LAW&ORDER:SVU」に1エピソード。「LAW&ORDER:Trial by July」ではケリー・ガフネイ検事補としてメインキャストを務めた。「クリミナル・マインド」ではシーズン3の第19話にてシシ・ヒレンブランド検事役で出演。記憶喪失のシリアルキラーの裁判を担当していました。ホッチを食事に誘っていたような記憶。他に「フリンジ」「CSI:科学捜査班」「ER救急救命室」などにゲスト出演。

エミール・シュコダ博士:J・K・シモンズ

「LAW&ORDER」で計46エピソードに同役で出演。精神鑑定を務めるドクターです。「LAW&ORDER:SVU」「LAW&ORDER:クリミナルインテント」にもそれぞれ同役で出演。「スパイダーマン」シリーズ、「ラ・ラ・ランド」「セッション」「スティーブ・ジョブズ」などの映画作品にも出演。「ズートピア」「カンフー・パンダ3」など声優のお仕事も多数こなされている。

ヴァネッサ・ガリアーノ裁判官:ローマ・マフィア

「LAW&ORDER」にて同役で3エピソードに出演。「クリミナルマインド」ではシーズン4の第20話「2人の殺人鬼」に出演。その他「ボストン・リーガル」「シカゴ・ホープ」などにも出演。

 

 

メモ

弁護人の中でもガリアーノ弁護人の印象はけっこう強い方だったのですが、出演は3エピソードのみだったので意外でした。